【薬局事務さん向け基礎知識】
先発品と後発品(ジェネリック医薬品)の違いとは?
こんにちは。今回は薬局で日々取り扱う「おくすり」の中でも、とくに大切な基本知識である「先発品と後発品の違い」についてお話しします。
✅ そもそも先発品とは?
「先発品(新薬)」とは、製薬会社が多くの研究・臨床試験・国の承認を経て、初めて市場に出す医薬品のことです。
つまり、その薬の元祖ともいえる存在です。
- 例:ロキソニン(解熱鎮痛剤)、ムコダイン(去痰薬)など
- 製薬会社のブランド名で広く知られています
先発品は、新たな成分を使っているため、開発に10年以上・数百億円規模の費用がかかります。➡ 高い!!
✅ 後発品(ジェネリック医薬品)とは?
「後発品」とは、先発品の特許が切れたあとに他社が製造・販売できる医薬品のことです。
正式には「ジェネリック医薬品」と呼ばれています。
- 主成分(有効成分)は先発品と同じ
- 効果や安全性は国の基準を満たすことが確認済み
- 価格は先発品の2〜7割程度と割安
- 味や大きさ、色、添加物などが少し違うこともある
✅ 実際にどう違うの?
比較項目 | 先発品 | 後発品(ジェネリック) |
---|---|---|
成分 | 同じ | 同じ |
名前 | ブランド名(例:ロキソニン) | 一般名ベース or 略称名 |
値段 | 高め | 安価(数割安い) |
パッケージ・形状 | メーカーにより多様 | 異なる場合あり(患者の好みに合うことも) |
効果・効能 | 同等 | 同等(国が認可) |
先発 : ロキソニン錠
後発 : ロキソプロフェンナトリウム錠「〇▼◇」 ← 成分のあとにメーカーの名前が入るよ
✅ なぜ後発品がすすめられるの?
- 医療費の削減:保険診療では、国全体の医療費削減にもつながるため推奨されています。
- 患者さんの負担軽減:窓口で支払う金額が安くなる
- 選択肢が増える:同じ成分で複数のメーカー品があり、飲みやすさやアレルギーの有無で選べる
✅ とはいえ注意点もあります
- 添加物の違いでアレルギーが出ることがある(まれ)
- 錠剤の大きさ・味・匂いが気になる方もいる
- 「色が変わったから効かない」と感じる高齢者もいるため、説明が大切
✅ 薬局での実務ポイント(事務員さん向け)
- 処方せんで「変更不可」と医師が指定している場合、後発品には変更できません
- 後発品に切り替えた場合、**薬歴やレセプト上の点数処理(後発医薬品使用体制加算)**も変わることがあります
- 患者への案内は、薬剤師が行うのが基本ですが、受付で「後発品って何?」と聞かれることもあります。基本は押さえておきましょう!
✅ まとめ
- 先発品は「元祖」、後発品は「中身は同じでお得」
- 医療費の軽減や患者の負担減に貢献できる
- 見た目や価格の違いを説明できると、薬局の信頼感アップ!